看護師に必要な感染予防策

看護師は新型コロナに限らず、様々な感染症が身近に常在している。
病院には感染症にかかっている患者がやって来る一方、感染症にかかることで命に関わる患者もいる。
看護師はどちらの患者にも接する職業であることから、感染症にかからないための予防策と、感染症を媒介しない予防策が必要になる。

感染予防策は、大きく3つに分類できる。

まずは、感染源の除去だ。
血液や体液、分泌物、排泄物、感染者が使用した機材などは様々な菌やウィルスの巣窟であるため、感染源になりやすい。
そのため、これらは速やかに適切な方法で除去しなければならない。
大抵の細菌はアルコールや一般の消毒液、熱処理などで死滅できるが、ウィルスは種類によって死滅できる薬剤や薬剤に浸しておく時間などが違うため、十分な注意が必要だ。

次に感染経路の遮断だが、基本原則は感染源を持ち込まない、持ち出さない、拡げないことが大事だ。
手指の手洗いと消毒、マスクやガウン、手袋など防護服の適切な着脱、環境整備は、感染経路の遮断の基本技術だ。
これらを疎かにすれば、感染が速やかに拡大してしまうことを忘れてはならない。
また、環境整備では、一方向に一度だけ拭くことが基本だ。

最後が、感受性宿主への対応だ。
つまり、自分自身の抵抗力をつけて健康管理を行うことが重要になる。
体調が悪いと抵抗力が落ちて感染しやすくなり、自らが感染源になる可能性が高くなる。
そのため、栄養のある食事と十分な睡眠を取り、適度な運動を行うことで体力をつける必要があるだろう。